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ヨガの呼吸法の名前とやり方(プラーナヤーマの意味と目的)

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ヨガでは、呼吸を止めずにポーズ(アーサナ)を行いますが、ここでご紹介する呼吸法は、ポーズをするときに行う呼吸ではなく、単独で行う呼吸法です。ヨガにおいての呼吸法は、深い瞑想状態に導くために大切なものとなっています。

プラーナヤーマの意味とは

ヨガでは、呼吸法のことを「プラーナヤーマ」といいます。「プラーナ」は、サンスクリット語で「呼吸、息吹」という意味で、生命エネルギーや活力のことを指します。ここでいう「生命エネルギー」とは、私たち人間や動物、植物以外にも、太陽や地球、雲や風、石や地面など、全宇宙のすべての存在に宿るエネルギーです。

「アーヤーマ」とは、「コントロールする、運ぶ、拡張、広げる、伸ばす、整える」などの意味を持ち、「プラーナヤーマ」とは、「呼吸を整えて、生命エネルギーをコントロールする」という意味になり、呼吸を通して生命エネルギーを体の中に取り入れ、全身にいきわたらせる目的があります。水を飲んだり、食べ物を食べたりすることも、水や食べ物からプラーナを取り込んでいるので、広い意味で、プラーナヤーマと解釈できます。

プラーナヤーマでは、息を止める(クンバカ)ことが重要な意味を持ちます。息を止めている間に、生命エネルギーであるプラーナを全身に循環させます。

1.吸気(プラク)…息を吸うことによってプラーナ(生命エネルギー)を取り込みます。
2.止息(クンバカ)…息を止めることで、プラーナを全身に巡らせて細胞を活性化します。
3.呼気(レチャク)…吐く息と共に体の中のいらないものを排出します。

 

ヨガの呼吸法を行う目的

1.健康に役立てる
2.身体の気の通り道であるナーディを浄化する
3.心の動きをコントロールする

健康に役立てる

深い呼吸をすることで、酸素が血液中に取り込まれ、血液の循環がよくなり、細胞を活性化します。体内の二酸化炭素が排出され、体や脳の疲労物質が解消されていきます。丹田呼吸をすると、横隔膜を大きく動かすので、体の内側から柔軟になります。

呼吸法により、自律神経の調子が整い、体の不調が解消されていきます。自律神経には、交感神経と、副交感神経があります。交感神経は、体を活発にし、副交感神経は、体を休ませる方向に働きます。息を吸う時に交感神経が活発になり、吐くときに副交感神経が活発になります。

ヨガの呼吸を行うことで、交感神経と副交感神経がバランスよく整います。

ナーディを浄化する

ナーディとは、プラーナの流れる道のことです。ナーディの数は文献によりさまざまな説がありますが、主なナーディはスシュムナー、イダーナーディ、ピンガラーナーディの3つです。

背骨に沿ってスシュムナーが、尾骨から登頂に向かって真っすぐ通っています。そのスシュムナーの周りをイダーナーディ、ピンガラーナーディが螺旋を描くように、絡みついています。ピンガラーは太陽、イダーは月を司ります。

ナーディが詰まると、心身が不調になると言われており、流れを良くすることが大切です。浄化のことをヨガでは「シュッディ」と言い、ナーディの流れを良くする呼吸法を「ナーディ・シュッディ(ナーディショーダナ)」と言います。

心の動きをコントロールする

心と呼吸は密接な関係にあります。緊張していると呼吸は浅くなり、リラックスしていると呼吸は深くなります。呼吸は唯一自分の意思でコントロールすることができる器官です。ヨガの呼吸法をマスターすることで、心身がリラックスして落ち着き、自分を客観的に俯瞰できるようになります。意識して呼吸することで、自律神経を整え、心身のバランスを整える事が目的です。

ヨガの呼吸法の名前とやり方

ヨガの呼吸法とやり方について、いくつかご紹介します。ヨガの呼吸は鼻呼吸が基本です。呼吸法は、ヨガのアーサナ(ポーズ)とは別に、単独で行います。ポーズを行っている最中は、自然呼吸で大丈夫です。呼吸法は、ポーズ(アーサナ)の後で行うのが理想です。食前30分前や、食後1~2時間は控えましょう。

特殊な呼吸法やムドラーについては、できれば指導者の元で行いましょう。

丹田呼吸法(腹式呼吸法)

丹田呼吸法は腹式呼吸法とも呼ばれます。お腹をふくらませながら息を吸い、お腹をへこませながら息を吐きます。内蔵がマッサージされ、リラックス効果が得られます。

丹田呼吸法のやり方

1. 丹田(へそ下3~4センチの奥)を意識して、鼻から息を吐ききります。
2. 丹田を意識して、お腹を膨らませながら、鼻から息を吸います。
3. 吐く息でお腹を元に戻します。

※ 息を吐くのは口からでもOK。

胸式呼吸

助骨を動かして呼吸する呼吸法。体を目覚めさせたり、心身共にスッキリと活動的な気分が得られます。
胸式呼吸のやり方

1. 肩の力を抜いてリラックスします。
2. 吸う息で助骨(胸の下、脇腹の上あたり)が広がるのを確認します。
3. 吐く息で助骨を元に戻します。

クンバカ呼吸法

息を止めることをクンバカと言い、丹田呼吸法を完全に行うという意味から、完全呼吸法と呼ぶ人もいます。息を止めることで、全身にエネルギーを巡らせ、細胞を活性化させます。

クンバカ呼吸法のやり方

1. 息を吐ききってから、3秒ほどかけて鼻から息を吸いながら、お腹を膨らませる。
2. 十分に息を吸ったら、軽く喉と肛門を締めて、6秒間息を止める(クンバカする)。
3. ゆっくりお腹をへこませながら、3秒くらいかけて、鼻から息を吐き出す。

※ クンバカには、息を吐ききってから行う場合と、息を吸い込んでから行う2種類があります。クンバカの時間の目安は、呼吸にかける時間の2倍くらいですが、個人差もありますので、無理はしないようにしましょう。

ハタ呼吸(片鼻呼吸)法

ハタ呼吸は、別名を「片鼻呼吸」とも言います。右の鼻孔は「ハ」で太陽を、左の鼻孔は「タ」で月を示します。左右の鼻の穴を片方ずつ閉じて行う呼吸です。太陽は体の熱を発生させるエネルギー、月は体の熱を冷ますエネルギーです。片方ずつ呼吸を行うことにより、体内の陽(太陽)と陰(月)とのバランスを整えます。

「スーリヤ・ベーダナ・プラーナヤーマ(太陽の呼吸法)」は右から吸って左から吐きます。「チャンドラ・ベーダ・プラーナヤーマ(月の呼吸法)」は左から吸って右から吐きます。

注意点
高血圧や心疾患がある場合は、太陽の呼吸法は行ってはいけません。月の呼吸法は、教典によっては行ってはならないと指示されているものもあります。妊娠中の方は、息を止めずに行います。

ハタ呼吸法(太陽の呼吸法)のやり方

1.(準備)右手で行います。人差し指と中指を折り曲げ、親指の付け根につけます。右手の親指を右の小鼻、薬指と小指はくっつけて1本の指のようにし、左の小鼻に添えます。
2. 右手の薬指と小指で、左の小鼻を押さえ閉じ、親指を離して右の鼻の穴から息を吸います。
3. 親指を右の小鼻に当てて、いったん鼻の両方の穴を閉じて息を止めます。(クンバカ)
4. 薬指と小指を離して、左の鼻の穴から息を吐きます。
5. 息を吐ききったら、2から繰り返す。

「右から吸って→止める→左から吐く」を3回繰り返す。

ヨガでは、右は陽の気、左は陰の気が流れます。陽の気は上昇、陰の気は下降を表します。右の鼻から吸う呼吸は身体を温め、左の鼻から吸う呼吸は身体を冷やす効果があります。

ナーディ・シュッディ呼吸法

「ナーディ・ショーダナ・プラーナヤーマ」とも言います。右鼻は交感神経を司り、左鼻は副交感神経を司ります。指の形はハタ呼吸と同じです。違うのは、「左から吸う→止める→右から吐く→右から吸う→止める→左から吐く」を繰り返します。

プラーナの通り道であるナーディーを浄化し、自律神経を整える効果があります。

カパラバティ呼吸法

カパラバティとは、「光る頭蓋骨」という意味です。火の呼吸法とも呼ばれます。激しい呼吸法なので、病気の人や病後すぐの方、妊婦さん、高血圧や心臓病などの疾患のある方は控えたほうが良いでしょう。出来れば専門の指導者の下で行ってください。必ず空腹時に行います。

カパラバティ呼吸法のやり方

1. 背筋を伸ばして座る。
2. 息を吸い、お腹に力を入れて瞬間的に凹ませて、鼻から息を強めに出す。
3. 先ほどの吐いた呼吸の反動で、自然に息を吸う。
4. 2から短い間隔で繰り返す。1分間に120回ほど行うのが理想だが、無理はしないこと。

シータリー呼吸法

シータリーとは「熱を冷ます」という意味があります。気を鎮め、体温を下げたり、喉の渇きを抑えたり、心身のリラックス効果があります。この呼吸法を行うと眠気がとれて、リフレッシュできます。

シータリー呼吸法のやり方

1. 息をすべて吐き出す。
2. 舌を突き出し、筒状に丸めます。
3.「シィー」という音を立てながら息を吸います。
4. 鼻から息を吐きます。
5. 10回ほど繰り返す。

注意点
低血圧の方は行ってはいけません。寒い季節は行いません。心臓病・妊娠中の方は、息を止めずに行います。

バストリカ呼吸法

バストリカとは、鍛冶屋が鉄製品を作る時、火を起こすときにに使用する「ふいご」のこと。内臓の働きを活発にさせます。お腹を「ふいご」のように動かして、そのお腹の圧力で鼻から呼吸する感覚です。上級者が行う呼吸法です。

バストリカ呼吸法のやり方

1.お腹を引っ込めて、鼻から素早く息を吐く。
2.お腹を膨らませながら素早く息を吸う。
3.速いテンポで数回繰り返す。
4.ゆっくりと呼吸する。
5.休む
6.1から繰り返す。

3 の早い速度から、4 のゆっくりに移るときは、だんだん速度が落ちていくようにします。

注意点
高血圧・心臓病・胃腸に異常のある方は行ってはいけません。喘息や気管支炎などの方は、指導者の元で行います。いきなりたくさん行うと、めまいを起こす場合があります。回数を少なめにしたり、止息を行わないなどして調整します。

ウジャイー呼吸法

ウジャイーとは、「力の支配」を意味します。「ウッド」には「束縛、力」という意味があり、「ジャヤ」には「征服する、制限する」という意味があります。束縛や捕らわれを、征服するという解釈から、「勝利の呼吸」とも呼ばれます。

すなわち「力の支配」とは、自分の心身の支配(コントロール)を意味します。普段絶え間なく反応している私たちの意識を、深い静寂に満ちた本当の自分へ向ける呼吸法です。

ウジャイー呼吸法は、胸式呼吸の一つです。呼吸で気の流れをコントロールします。呼吸するときは、喉の声門を狭くして、基本的に胸で深く長く行います。胸の辺りで空気が出入りしているような感覚で呼吸を行うと安定した呼吸が出来ます。

呼吸は、ウジャイー特有の音がします。静かで安定した、波の音に似ています。喉が狭くなっているので自然と呼吸が細く長くなるので、心拍数が下がり、リラックス効果が得られます。

舌を巻く「ケチャリムドラ」と合わせて行うことが多いです。上級編では「バンダ」というテクニックと一緒に使う方法があります。

この記事を書いた人
はづき

【ヨガ・フィットネス情報を発信】

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